「戦争法案」廃案にし、安倍政権を退陣させよう!=戦争をさせない北海道委員会総がかり行動
掲載日:2015.08.20
戦争をさせない北海道委員会は8月19日、大通公園西3丁目広場で「総がかり行動」9回目を行い、500人が参加した。
北海道平和運動ホーラム・藤盛代表は「戦後70年を迎えたが、悔しさや、対戦で亡くなられた方々に対し申し訳ない気持ちでいっぱいだ。憲法は政府の行為によってふたたび戦争に参加しないと書き込まれている。村山談話では『国策を誤り、戦争への道を進んで国民の存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略で、アジア諸国の人々に多大な損害と苦痛を与えた。改めて反省の意を表し、心からのお詫びを表する』と書き込まれている。広島の戦没者慰霊碑には、『安らかに眠ってください。過ちはふたたび繰り返さない』と書かれている。安倍政権は集団的自衛権行使を内閣の解釈により変更し、戦争関連法案を衆議院で強行採決で通過させた。憲法学者が違憲だと表明し、世論調査では成立を望まない国民が7割になっているにもかかわらず、参議院でも強硬に採決しようとしている。絶対に許してはならない。全国で若者やお母さんや、労働組合、宗教団体、文化人のみなさんが法案の廃案にむけた声を上げている。日に日に状況は変わっている。何としても戦争法案を廃案にし、安倍政権の退陣をさせるために大きな輪を広げよう」と呼びかけた。
北星学園大学・岩本教授は「安倍首相は戦後70年談話で『宿命』という言葉を使った。先の戦争について誤り続ける『宿命』を子どもたちに背負わせてはならないといった。『宿命』という言葉は軽々しく使える言葉ではない。特攻隊員・上原さんは自由主義に憧れ、人間の本性からみれば自由主義こそ合理的だ。合理性のない作戦によって死を強制された。極限状態の中で自分を納得させる言葉があるとすれば『宿命』という言葉しかない。『宿命』とは重たい言葉だ。戦没学生・松岡さんの言葉に『戦争、戦争、戦争は自分にとって宿命的な存在だ。身はまさに闇だ。戦争に何の倫理があるのだ。大義のための戦、大義なんてなんだ。寝言にすぎない。『宿命』だから戦場に行く。気が狂いそうになる。自分を納得させることはできなかった。もっと強くなりたい』と示した。安倍首相はこの叫びを聞け。日本国憲法は上原、松岡さんのような若者を生み出さないために制定されたはずだ。人間は機械ではない。理性と感情を備えた自由な人格だ。この理念は憲法13条の『すべての国民は個人として尊重される』という言葉に凝縮されている。国、社会、家族であれ個人を超えて価値を持つ存在はない。価値を生み出すのは個人の自由な精神だ。憲法の個人主義の理念だ。しかし、戦争は人間を機械にする。まともな人間は機械にならないと他人を殺すことはできない。人間を機械にしなければ遂行できない戦争は、存在がまるごと憲法の個人主義の理念に反する。積極的平和主義であれ、何であれ国の大義のために若者を人殺しの機械にしてはならない。戦争がもたらす過酷な宿命を若者に強いることはあってはならない。この決意が憲法9条に結晶している。若者を再び戦場に送る戦争法案をも阻止し廃案に追い込もう」と呼びかけた。
室蘭大学大学院・清末准教授は「昨年の4月以来『悔しい』という言葉を何度も叫んできた。戦争に抵触する我々の生命や自由を守るはずの日本国憲法を無視する閣議決定が出て以来、戦争準備のために国家権力が動いている。憲法に彼らが動けば動くほど生命は脅かされていく。これを止めることができない悔しさをかみしめてきた。恐ろしい国家権力は恐ろしい奴らと思ってきた。ナチ政権がドイツを支配し力を持って人を動かし人を虐殺できるところまで行けたのは、全権委任法が制定され憲法を規制する法律をつくり、ファシズムが拡大した。その時代と今の国家権力がやっていることは同じことだ。閣議決定以来心の中で叫び続けてきた。人間が愚弄されて生命を徹底的に攻撃するような準備が目の前でおきている時に黙っていることはできない。全国各地で市民たちが立ち上がり日々抗議行動をしている。私たちを守るために憲法がある。日本各地の若者、年寄もあらゆる国民が立ち上がって、立場を超えて戦争法案に反対するたたかいに取り組んでいる。生命を守るたたかいだ。敗北しない、あきらめないたたかいを展開している。状況はいい方向になっている。民主主義は死んでいない。戦争法案は間違っていることを伝え続ける。戦争法案の危険性を伝える。安倍政権を打倒するために団結しよう」呼びかけた。
街頭演説後のデモパレードでは500人を超える市民が参加し、プラカードを手に「戦争法案反対」「安倍政権は退陣せよ」との声を上げた。