「朝鮮民主主義人民共和国の3回目の核実験実施に対する声明」=原水爆禁止日本国民会議
掲載日:2013.02.13
原水爆禁止日本国民会議が、朝鮮民主主義人民共和国の3回目の核実験実施について、別紙のとおり「声明」をしました。
朝鮮民主主義人民共和国の3回目の核実験実施に対する声明
朝鮮民主主義人民共和国(以下朝鮮)は12日、国営朝鮮中央通信を通じ、核実験を実施したと発表し、「爆発力が大きいながらも、小型化、軽量化し、高い水準で安全で完璧に実施した」としました。朝鮮の核実験は2006年10月、2009年5月に続く3回目となります。
平和フォーラム・原水禁は「核と人類は共存できない」とする立場から「あらゆる国の核実験・核兵器」に反対し、平和と核軍縮をめざしてきました。本年1月24日には、朝鮮に対する国連安全保障理事会の制裁措置に反対するとともに、朝鮮の核実験の実施の断念を求めています。今回の朝鮮の核実験については、東北アジアの非核と安全保障を揺るがし、世界的な核軍縮の流れに逆行するものであり、断じて許す事はできません。あらためて強く抗議します。いかなる理由があれ、いかなる国であれ、核実験の準備、実験、そして核兵器保有は許されるものではありません。核実験を外交上の強力な切り札として利用する政策は、朝鮮にとって何ら得るものはありません。これまで友好的であった中国さえも非難していることは、朝鮮が国際社会から孤立して行くことを示唆しています。
米国を中心に朝鮮との六カ国協議に参加してきた各国は、これまでの外交姿勢が何ら問題の解決につながっていないことに鑑み、朝鮮に対して話し合いの門戸を早急に開き、平和的解決の努力を進めるべきです。朝鮮の核実験は非難したとしても、置かれている政治的・経済的状況に理解を示し、新しい関係性の構築へ粘り強い働きかけを進めるのが、朝鮮をとりまく国々の国際的な責任であり、東北アジアの平和にとって欠かすことのできないとりくみと言えます。
4月末からは、NPT再検討会議の準備会合も開かれます。今ほど、真摯な対話が求められているときはありません。東北アジアに非核・平和を確立するためにも、日朝国交正常化への道を日本政府は確かなものにしなければなりません。平和フォーラム・原水禁は、そのための取り組みを引き続き強化していきます。
2013年2月12日
原水爆禁止日本国民会議
議 長 川野 浩一
事務局長 藤本 泰成