【政治部】岸まきこ参議、参議院資源エネルギーに関する調査会で質す(2月9日)

掲載日:2022.02.17

2022年2月9日、参議院資源エネルギー調査会で、自治労協力国会議員(組織内)の岸まきこ参議院議員が原子力等エネルギー・資源に関し質問を行いました。
自治労の仲間の声・思いを国政に反映させるため、
自治労組織内・岸まきこ参議院議員に力あつめ、前へ!

《質疑の要旨から、一部、抜粋して掲載します》

◆原子力規制委員会の役割と新規制基準適合性審査の意義について              

Q.岸まきこ参議院議員
原子力施設については、震災後に設けられた新規制基準への適合性審査が続いているが、日本は自然災害も非常に多い国で、今後、過酷事故はあり得ると考えなければならない。何かあったときに安全に逃げることもままならない状況もある。改めて、原子力規制委員会の役割と、新規制基準適合審査の意義について、原子力基本法にも照らし、国民への原子力の安全性への懸念に応えられるものなのかどうかということを更田委員長にお伺いする。

A.更田豊志原子力規制委員会委員長
私たちの規制の役割は、安全性に対して一定の保証をして、どのような規制を行っているかということを説明していくことにあると思っており、専門的な知見に基づき、中立公正な立場でしっかりとした審査をし、安全が確保されるための指摘や監視活動をしていくのが役割だと考えている。その上で科学的、技術的な見解に基づく安全について語るというのが私たちの役割であると認識している。

 

◆高レベル放射性廃棄物、地層処分について

Q.岸まきこ参議院議員
次に、高レベル放射性廃棄物についてお伺いする。北海道には泊原発があって、原子力機構の地層処分の研究施設が幌延町にあリ、現在、寿都町と神恵内村で、高レベル放射性廃棄物の処分場の候補地としての文献調査が行われているところ。使用済燃料の最終処分は、北海道が残念ながらその舞台になっているという印象を受けている。核のごみ問題は、全国民が自分のこととして考えなければならないが、現状は北海道の地域だけでの議論となっている。このまま文献調査等の地域が広がらなければ、この最終処分場の問題は北海道の問題で収まってしまうのではないかと危惧する。今後、文献調査等の地域を全国的にも広げる予定があるのかどうかも含めて、経産省の方針を伺いたい。

A.岩田和親大臣政務官
高レベル放射性廃棄物の最終処分は日本の社会全体で必ず解決をしなければならない重要な課題であると考えている。こうした中で、北海道の寿都町と神恵内村において、2020年11月から文献調査を開始することとなった。国としては、両町村に敬意と感謝を持って、町村やNUMOとも連携し、対話活動などに取り組んでいるところ。その上で、国としては、北海道以外の地域も含めて全国のできるだけ多くの地域に最終処分事業に関心を持っていただくとともに、調査の受入れにもつながるよう積極的に対話活動等に取り組んでおり、調査対象となる自治体を増やしていく努力をしていきたい。

Q.岸まきこ参議院議員
次に、原子力規制委員会は1月19日に、使用済核燃料から出る高レベル放射性廃棄物について、最終処分地を選ぶ際に考慮する条件づくりに着手する決定をした報道された。今後条件づくりは、いつまでに行うのか伺いたい。

A.更田豊志原子力規制委員会委員長
今年の秋をめどに作業を進めたいと考えている。

 

◆六ヶ所村再処理工場について

Q.岸まきこ参議院議員
原子力規制委員会は、六ケ所再処理工場を新規制基準に適合しているという審査を合格としているが、完成がずれ込んでいる実態にある。完成延期は避けられないのではないか。今回、日本原燃から、やり直しの過程も見てほしいといった要望があったと報道された。現実的に断念してはどうかという意見を出してはどうか。

A.更田豊志原子力規制委員会委員長
先日、日本原燃の社長と公開の席上で意見交換を行った。審査の一プロセスである設工認が膠着していると認識をしており、なかなかスムースに進んでいない。少し手を打つ必要があるのではないかとの問いかけを社長に対してさせていただいたが、一方で、社長の方からは、社内で抜本的な見直しを進めて、努力を重ねているところなので、しばらくその努力の成果を見てほしいと言われた。今後の審査では、日本原燃がどのような改善を積んだかといったところを見ていきたい。

 

※本情報の全文は、所属の組合をつうじて、じちろうネット-文書管理から、2022年 2月 16日付自治労情報2022第0027号を参照ください。