自信を持って泊原発を廃炉にしよう!=STOP!再稼働 さようなら原発北海道集会
掲載日:2017.10.11
10月9日、札幌市・大通西8丁目で、「STOP!再稼働 さようなら原発北海道集会」が開かれ、2,500人が参加した。
集会では、はじめに、呼びかけ人の3人からスピーチをうけた。
まず、小野有五さん(北海道大学名誉教授)は、「北電は今まで、泊沖には海底活断層はないと主張してきたが、全面的に覆った。今後まだ審査は長期化すると思う。ここ3年間、北電は東電に対して195億円のお金を私たちの電気代から出してきた。皆さんが北電と契約していると、それが東電を助ける。原発行政を助ける役割をしてしまう。これを一日も早く契約を切って欲しい。北海道は電力余裕率が全国一余裕がある。自信を持って、泊原発を廃炉にしよう」と述べた。
次に、西尾正道さん(国立北海道がんセンター名誉院長)は、「私は放射線を使ってガン治療をしてきた人間だが、医療においては上手に使えばそれに越したことはないが、原発は事故が起こった場合とんでもないことになる。原発は稼働させるだけで健康被害が出るもの。泊村は原発が出来て数年して、道内180市町村の中でガン死亡率がトップになった。2番目が岩内町。原発周辺の町村のガン死亡率が高くなったのが現実。こういう事実もしっかり見て、原発を動かさないという見識を持ちたい」と述べた。
次に、麻田信二さん(北海道生協連会長理事)は、「加計学園の獣医学部問題について、現場では、公務員獣医師は待遇の問題や仕事の関係で希望者が少なく欠員状態。しかし、動物病院の獣医師さんは過剰気味。この10年間に獣医師は8000人増えている。文科省・農水省は、加計学園が15回申請したが認めてこなかったのに、安倍政権は最初から加計学園ありきで、トップダウンで文科省の入る余地がないようにした。このことは本当に日本の行政を歪め、政治をダメにした典型。腐敗した安倍政権がやってきたこと。よく考えて欲しい。腐敗した安倍政権にNO!原発NO!の行動を、皆さんと一緒に頑張っていきたい」と述べた。
続いて、鎌田慧さん(ルポライター)からスピーチをうけた。
鎌田さんは、「今、日本の空には3つの不安が襲い掛かっている。1つ、原発再稼働に歯止めがかからない。最も危険な事態が進んでいる。2つ、9条改憲という安倍内閣の野望が露骨に表れている。今度の選挙は改憲選挙。憲法を壊す選挙になるか、平和な憲法を守っていけるか、天下の分け目になっていると思う。3つ、安倍政権が続くかどうか。安倍政権が続く限り再稼働が進められるし、憲法も改悪される。その巨悪の根源の安倍政権が残るかどうか。とにかく、安倍内閣打倒。野党共闘で私たちの平和な生活、子どもたちの未来を作っていく決意を新たにしよう。福島の事故を忘れない。嘆かない。諦めない運動を広げて行きましょう」と述べた。
続いて、上田文雄さん(弁護士・前札幌市長)からスピーチをうけた。
上田さんは、「今回の解散劇は、共謀罪や秘密保護法、安全保障法制でいい加減な国会運営を行ってきた与党の反民主主義、脱民主主義のなれの果てがはっきりと表れている。正に、民主主義に対する挑戦。挑戦をされているのは市民一人ひとり。私たちが、今頑張らないでどうする。社会を、エネルギーを、自分たちが選択する。意思表示をするための選挙でなければならない」と述べた。
続いて、藤本泰成さん(フォーラム平和・環境・人権共同代表)からスピーチをうけた。
藤本さんは、「原発も戦争も命を軽んじる国家主義的思想にこそ存在するものではないだろうか。リベラルとは国家より個人を重んじるものだと考える。だからリベラルは日本国憲法を大切にする。絶対にリベラルの火を消してはならない。原発、戦争、沖縄の辺野古、ヘイトスピーチ、外国人差別問題は命に対する私たちの思いから考えていかねばならないと思う。生命、この地球に生きる全ての者に、個々に与えられたもの。安全、安心、暮らしといったものから世の中を変えていかねば。豊かな社会を求め、がんばっていきましょう」と述べた。
また、幌延町の隣町・豊富町で酪農を営んでいる久世薫嗣さんから「核のゴミの拒否」運動について、
若者代表として看護師の小田晴さんから未来への正しい選択について、
菅原哲也さん(泊原発廃炉の会十勝連絡会事務局長)からは、2011年11月11日に北電を相手に起こした、泊原発廃炉を求める裁判闘争について、それぞれからスピーチをうけた。
最後に、「STOP再稼働!」「泊原発はいらない!」「安倍政権にNO!」などとシュプレヒコールをあげながらデモパレードを行った。