3.11原発事故から7年。フクシマを忘れない!=さようなら原発北海道集会
掲載日:2018.03.13
東日本大震災・東京電力福島第一原発事故から7年を迎えた3月11日、札幌市・かでる2・7で「原発事故から7年フクシマを忘れない!さようなら原発北海道集会」が開かれ、
全道から700人が参加した。
集会では、北海道大学・小野名誉教授が「泊原発再稼働してはいけない8つの理由」と題し、講演した。
小野さんは、「北海道は、電気の供給余裕率は全国1位であり、本州へ電気を供給できるほど余っている状態にあり、泊原発の再稼働は必要がないことが証明されている」と述べたうえで、
泊原発敷地内にある「活断層」や「海底活断層」「避難計画の問題点」など泊原発を稼働してはいけない理由を述べた。
また、「原発はたとえ事故を起こさなくても、危険な核のゴミを残す。放射能を自然の状態と同じレベルまで下げるのに10万年かかり、人間が責任を持って管理するには無理がある。すでにたまっている核のゴミを今後どう管理していくかを考えていくためには、原発を稼働させてはいけない」と呼びかけた。
また、福島県の現状について、野木茂雄さん(ふくしま復興共同センター事務局長)と麻田信二さん(北海道生活協同組合連合会会長理事)から報告を行った。
野木さんは、「福島第1原発にロボットを使い調査が進められているが、溶け落ちた核燃料デブリの状態は把握できていない。各号機、非常に高い放射線量が計測されており、廃炉作業の困難さが浮き彫りになっている。放射能汚染水についても凍土遮水壁が完成しているが、効果は不十分で解決の目処はたっていない」と原発の状況に触れたうえで、
「福島における震災・原発事故の関連死、震災関連の自殺者は、被災3県で福島県が突出している。ここに原発事故、避難の過酷さが示されている。避難指示解除に伴って自主避難者への住宅の無償提供は打ち切られ、避難者そのものの精神的賠償も今年3月で打ち切られる。今後、故郷に戻っても、あるいは避難先で暮らしていても、生活の問題が大きな課題になってくる。原発事故が故郷も生業も奪う、取り返しのつかない状況をつくり出した。これが原発事故の本質ではないかと痛感している。他にも除染の問題、健康の問題など課題が山積しており、まだ原発事故は終わっていない。しかし、国と東京電力は原発事故などなかったように、あるいは終わったかのように、原発再稼働を進める。本当に胸がえぐられるような思いになる。支援策を次々と打ち切りフクシマの切り捨てを進めることは許されない。日本のどこであったとしても原発事故は2度と起こしてはならない。原発ゼロを求めてこれからも頑張る」と訴えた。
最後に、参加者全員で「自然と共に生きるなら 原子力なんて必要ない」「STOP再稼働」と書かれたメッセージボードを掲げ、アピールして閉会した。
その後、札幌市内を「泊原発再稼働反対!」「原発いらない!」とデモパレードした。