『政治活動の必要性と政治への参画の重要制』を再認識し、『社会的ウネリ』をつくる=連合北海道第27回定期大会

掲載日:2014.10.31

連合北海道は10月29日、札幌市内で第27回定期大会を開き、昨年の第26次定期大会で確認した運動方針について、この一年間の総括と、向こう一年間の課題を確認し、工藤和男会長をはじめとする新たな執行体制を確立した。

自治労からは、引き続き事務局長に出村良平さん、執行委員として組織労働局長に永田重人さん、新たに斉藤信さんが青年委員会に選任された。また、山上・道本部委員長が会長代行に就任した。

大会には、連合本部から小川副事務局長、行政からは、山谷北海道副知事、上田札幌市長、政党からは、民主党北海道・勝部幹事長、社民党道連・道林代表、道議会議員・国会議員秘書、北海道農民連盟・山居書記長、北海道労働者福祉協議会・髙柳理事長をはじめ労働福祉事業団体、高齢・退職者団体連合、各友誼・友好団体や顧問らが駆けつけあいさつした。

 

 

工藤会長は、3つの課題についてふれあいさつした。

第1に、労働者保護ルール改悪について「昨年の定期大会を一つの起点に、全国統一行動として『STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現キャンペーン』の取り組みの努力もあり、労働者派遣法は先の国会で廃案となったが、再び今臨時国会にほぼそのままの内容で提出された。政府の改正案は、今の不安定雇用・低所得を是正することなく、派遣はずっと派遣のまま働かせることが出来るようにする悪法だ」と批判し、「労働者保護ルール改悪阻止の取り組みは、これからが正念場。当面する重要課題として位置づけ、総力をあげて運動を展開していく」と述べた。

第2に、春季生活闘争について「2014春季生活闘争では、すべての組合が月例賃金の引き上げに拘った取り組みを行った結果、定昇込み平均1.88%の賃上げ回答を引き出すことができた。充分とは言えないものの賃金水準を引き上げたことの意義は大きなものがあった」としたうえで、「規模間や非正規労働者の賃金格差の是正は依然として進んでおらず、生活出来る賃金水準への底上げには、道半ばと言わざるを得ない」と強調した。また「ディーセント・ワーク(人間らしい働きがいのある仕事)、ワーク・ライフ・バランス社会の実現にむけて、こだわりをもって総実労働時間の縮減にむけた取り組みを加速させなければならない。昨年以上に、私たちの運動と労使関係の社会的責任が問われる2015春季生活闘争となる」と強調した。

第3に、第18回統一自治体選挙の取り組みと政治活動の強化について「来春の統一選は道政の奪還に加え来る国政選挙につながる試金石と位置づけ。知事・札幌市長候補をはじめ道議会議員や市町村議員などの擁立に取り組んでいる」と述べ、「札幌市長候補は、上田市政を支えてきた前副市長の『秋元かつひろ』さんを推せんしてたたかうことを確認した。知事候補は、上田札幌市長の擁立にむけて周囲・周辺の環境整備に全力をあげてきたが、擁立を断念せざるを得ないと判断した。引き続き知事候補の擁立に向けて全力をあげて取り組む」と決意を述べた。また「11月9日投開票の旭川市長選挙で、『西川まさひと』現市長の推せんを確認し、取り組みを展開している。が厳しい状況だ。引き続き、旭川市をはじめ近隣の町村への・支援の輪の拡大をお願いする」と呼びかけた。

最後に、「安倍政権は生活者や働くものではなく、投資家や株価維持を第一義とした政策推進をとっている。国の将来を左右する重要政策が、政府・与党及び政権よりの一握りの人達で決められている。私たちは、こうした政権と向き合いながらこれからの運動を進めて行かなければならない」としたうえで、「組合員や家族、諸先輩を含め、生活者・働くものの視点に立った政治勢力の再構築にむけ『政治活動の必要性と政治への参画の重要制』について、今一度再認識して、世論喚起に取り組み、『社会的ウネリ』をつくっていかなければならない。各構成組織・単組、地協・地区連合のみなさんの協力をお願いする」と述べた。

秋元克広・札幌市長選挙推薦候補予定者

今年次大会で、札幌市長選挙における推せん候補予定者として決定した、秋元克広さんが来賓として出席し、「上田市政が行ってきた、原発にたよらない社会の実現、『働く人、人にやさしいまちづくり』を継続していく。北海道・札幌が魅力をもって元気を出していけるよう頑張る。全道のみなさんのご支援とご協力をお願いする」と述べあいさつした。